登山を趣味にしているわけではないけど、誘われて行くことになった。
今後も誘われて行く機会はあるかもしれないけど、本格的に登山をするつもりはない。
こんな場合でも登山ウェアは必要なの?普段着や作業着ではダメ?
という質問を受けました。
登山ウェアはナゼ高い?
そもそも登山ウェアはナゼあんなにバカ高いのでしょうか。
それは、エクストリームな環境で体を守るための工夫が、細部にまで施されているためです。
例えば夏山であっても、北アルプスなどの上級者向けコースであれば
標高3000メートル、強風豪雨、吹きさらし、気温10℃以下
なんて状況もありえるわけで、不幸にもそういう場面にさらされてしまっても、体を守れるウェアということですね。
汗の気化熱で体を冷やさないための速乾性、樹の枝や岩角に擦れても破れない耐久性、雨を通さない防水性、レインウェアのムレを防ぐ透湿性etc、そういった機能を全て備えているから登山ウェアは高いワケです。
登山ウェアと普段着の違い
では登山ウェアと普段着や作業着との違いを、ざっとみてみましょう。
アンダーウェアとシャツ。
普段着では肌触りの良い綿が中心ですが、登山ウェアでは気化熱で体を冷やさない+速乾性の目的で化繊。
レインウェア
主にゴアテックス素材。ゲリラ豪雨レベルでも濡れない高い防水性、止水ファスナー、縫い目の防水シーム加工、汗が抜ける透湿性、軽量コンパクト、動きやすい立体裁断、サイズ調整のできるフードetc・・・。ホームセンターで売っているような合羽とは全くモノが違います。
登山靴
ぬかるみでも滑りにくいソール、防水透湿性、高い足首の保護機能etc。
とまあ、普段町で着ている服とは機能性が全く違います。
登山ウェアの要る山と要らない山
と、かように高い機能をもつ登山ウェアですが、では登山で必ず必要かといえば、そうでもありません。
具体的に言えば、
●1000メートル以下ぐらいの標高
●2~3時間もあれば安全地帯まで降りられる
●人が多く道迷いの心配がない
というレベルの山であれば、登山ウェアは必須のものではありません。
関東なら高尾山、関西なら六甲山のハイキングコースあたりですね。
もちろん登山専用のウエアのほうが、快適で安全なことは100%間違いないですが、なければ登れないというものではありません。
私も血気盛んで体力が有り余っていた20代前半の頃は(今はしません・・・)、夏場であればたいていの山は派手なサーフトランクスにノースリーブシャツでした。
レインウェアはきちんとしたものを持っていたので、これで危ない目にあったことはありません。決してオススメはしませんが、こんな服装でも山は登れるということです。
作業着屋などで売っている防寒・ハイテク発熱素材のウェア、丈夫な作業靴などであれば、リーズナブルで耐久性も高く、日帰り低山なら十分対応できます。
まとめ
誘われたから日帰りで低い山に登ってみる、登山を趣味にするつもりはない、行っても年に1度か2度・・・というのであれば、わざわざ高価な登山専用のウェアを揃える必要はありません。
私は真冬の岩壁登攀などエクストリームな環境で登山をするので、メチャクチャ高価な登山ウェアを揃えていますが、軽い登山には過剰装備です。
普通の人は、普段の服装で登ってみて、本格的に始めようと思ったら、専用の高機能ウェアを揃えていけばいいということです。