登山に高性能レインウェアやパンツの必要性は?

夏山シーズン、初めて山を登る方も多いことでしょう。

よく聞かれるのは、登山ではあんなにバカ高い高性能のレインウェアは必要なの?」ということ。

確かに山用のカッパは恐ろしく高価ですね。ゴアテックスなどの防水透湿素材のものなら、上下揃えて2万円を下ることは、アウトレットやバーゲンとかでない限りありません。

本当にこんなレインウェアを揃える必要性はあるのでしょうか?

7~8月の夏山に限った範囲でお答えしましょう。

登山ウェアの必要性に関してはこちら

登山の高性能レインウェアの必要性

高性能レインウェアの必要性は、「登る山が最悪どのくらい厳しい気象条件になるか」で決まります。

日帰りで近郊の低山に登る場合

関東で言えば、高尾山や丹沢のメジャールートくらいを想定します。

樹林帯(森の中)を歩くから強風にさらされることもないし、せいぜい2時間も歩けば営業中の山小屋など、人のいるところに出られる。こういう登山であれば、良い雨具を持たなくても特に危険はありません。蒸れ蒸れのホームセンターのゴム引き雨合羽で歩いていても、汗でびしょ濡れにはなるでしょうが、それが命に関わることはまずありません。「下だけレインパンツを履いて、上半身は傘だけ」でも事足りるくらいです。

樹林帯歩きの小屋泊り縦走

奥秩父、北八ツ(八ヶ岳北部)あたりを想定します。このくらいだと、山小屋と山小屋の間の距離も長くなり、里へ降りるにも時間がかかります。ほとんどが樹林帯歩きですから気象条件はそれほど悪くなりませんが、ある程度長時間行動になるので、このクラスの山にのぼるなら、防水透湿素材のレインウェアがほしいですね。

森林限界を超える山の縦走

3000メートル級の南北アルプスや、2000メートル級ですが北海道の大雪山系など。このくらいのレベルになると、天候が荒れた場合は相当厳しい状況になります

例えば2009年に起こった北海道大雪山系の大量遭難事故は、「台風並みの暴風雨で、周囲に風を遮るものは一切なし、気温は8~10度」という、盛夏とは思えない過酷な状況で発生しました。

しかしこのレベルの登山では、このような厳しい環境になることは特別なことではありませんから、高性能レインウェアは必需品と言えます。

レインパンツの必要性は?

登山用の、特にゴアテックスなどの高級素材を使ったレインウェアは、今では大抵上下別々に買えます。やはりズボン(パンツ)のほうが擦れたり岩角に引っ掛けたりで傷みやすいので、片方だけでも買えるようにしているわけです。

で、「上半身に比べて下半身は濡れに強いから、パンツは高級品でなくても・・・」という疑問が浮かんできます。

私としては、標高の低い山であれば、それはそれで十分にアリかと思います。

特に初心者のうちは歩き方も慣れておらず、足を滑らせて転んだり岩角に引っ掛けたりしてパンツを破く頻度も高くなります。

確かにムレにくい透湿素材のものほうがはるかに快適ですが、安定して歩けるようになるまでの半ば消耗品と割りきって使う分には、十分でしょう。

高性能レインウェアでもやはりムレる

初心者の人が初めて登山用の高級雨具を山で使った場合、「なんだ、ゴアテックスといってもムレるじゃない」と感じることでしょう。

そう、透湿素材と言っても、「防水」である以上ある程度の蒸れは避けようがありません。

しかし、透湿性ゼロの雨合羽と比べると、やはり雲泥の差があるのです。

私は学生時代、ワンゲル部で年間100日以上山に入っていましたが、「時間があっても金が無い」当時は、透湿性皆無のハイパロン性レインウェアをずっと使っていました。

もちろん、着ていても着ていなくても同じでないか?と思うぐらい汗でびしょ濡れ。

ですから、社会人になり初めてゴアテックス製のレインウェアを着た時は、まさに衝撃的でした。それぐらい違います。

雨の日の登山では、高性能レインウェアでも大なり小なり蒸れますから、”汗をかかない・体熱を上げない”ようにセーブしながら歩く、レインウェアの下は寒く感じるぐらいの薄着でいる、ということが大切です。

まとめ

私の結論としては、標高の低い山での登山であれば、高性能レインウェアは必須ではない、ということです。

しかしもちろん、低山であっても高級品は、安物とは比較にならないぐらい快適です。予算に余裕があって、これからも登山を続けようと思うなら、ぜひ高性能の雨具を使うことをお勧めします。

でも、それがなければ登山はできない、ということでは決してありません。

学生時代の私は、蒸れ蒸れの雨具で後立山連峰全山縦走(針ノ木雪渓~親不知海岸)10日間などもしました。途中で2度の台風に遭いながらも、無事下山しています。

年に数回、低山に行く程度であれば、高性能のレインウェアをわざわざ買わなくても大丈夫です。

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